2017年 07月 11日
飛騨のヤブ山・鎌ケ峰 |
2017年7月8日(土)晴れ 飛騨・鎌ケ峰 メンバー8名
鎌ケ峰林道ゲート7:30ー1650m入渓地点9:05〜25ー
予定沢復帰10:25ー鎌ケ峰三角点12:45〜13:40ー
ゲート17:00
久方ぶりにOSKメンバーとの山行に出掛けた。
リーダーのNさんは現在、岐阜県内の一等、二等の三角点を巡っており、
今回の山行もその一環。
鎌ケ峰は野麦峠から南下したところにあるピーク。
二等三角点で岐阜百山にもあげられている。
残雪期の登頂記録が多く無雪期は珍しい。
それだけ薮が濃く登頂が厳しいという事だ。
そこを敢えて登るのは「三角点」を証拠として写真に収めたいからだ。
そろったメンバーは僕とGTOくんを除くと平均年齢67才。
しかし、パワフルなメンバーばかりで年齢差を感じない。
大垣を4時に出発。
高山市高根町日和田から鎌ケ峰林道に入る。
標高点1312m近くの橋を越えたところでゲートがあった。
橋の手前の広場に車を停め出発。
しばらくまだ現役の林道を歩いていく。
回りの樹林に朝陽が優しく差し込み瑞々しい。
傍らを流れる本谷には古いものから新しいものまで堰堤が多い。
それだけ崩壊しやすい地質という事なのだろう。
実際に林道の奥の方には崩壊地もあった。
その為標高1600m辺りからは林道跡についた踏跡を辿る事となる。
場所によってはスリリングなトラバースをするところもあった。
1650m辺りで踏跡が沢に降りた。
ここで登山靴を沢靴に履き替える。
Nさん、Hさんはスパイク地下足袋。
僕はスタートから沢靴なので履き替えなし。
降りた沢をそのまま登っていく。
小川のような流れだが滑があったり小滝があったりそれなりに楽しい。
しばらく行くとどうも地形図との整合がとれない。
よくよく確認すると予定していた沢と違うことが分かった。
計画のルートに戻る為、Nさん先導でトラバース。
見事な見極めでほとんど標高をかえずに本来の沢に降りた。
こちらの沢も小川のような流れ。
同じように小滝があったり滑があったり。
目を引いたのは崩れやすそうな地層の壁。
中に礫が混じっているところをみると火山灰だろう。
この辺りで火山活動が盛んだった事を物語っている。
少し行くと6mほどの斜瀑が現われた。
なかなか美しい滝だ。
他のメンバーが巻くのを横目に思わず取り付いた。
火山帯特有の岩質はフリクションが良くて快適に登れた。
が、水がかなり冷たく手袋を忘れてしまった手が痺れた。
そこからは特に問題となるところもなく沢筋を追っていく。
最後尾で付いていくと不図、右手に沢筋が見えた。
地形図を確認するとそちらが向かう沢ではないかと思われた。
ルートの確認をしてもらうとやはりそちらが目的の沢だった。
沢筋を辿って行くとしばらくは薮が少ない素直な斜面が続いた。
だが斜度を増していくとお待ちかねの笹薮。
Nさんが先頭で薮漕ぎをしていく。
下山の事を考えて所々に目印を付けていく。
僕は最後尾で楽ちんさせてもらった。
笹は密生しているものの細くて若いものが多い。
一度押し倒すとねてくれるので助かる。
が、いつまでもそれが続くわけではなかった。
途中、斜度が一番きついところでは太い笹となり前進を阻む。
きつい薮漕ぎに足を休め振り返ると雲を被った御嶽山が見えた。
気付けば回りの樹林は栂だろうか、針葉樹ばかり。
高度を上げたという雰囲気が登高欲をかき立てる。
最後の一踏ん張りで笹をかき分けていくと
やがて斜度が緩くなり先頭から「あった!あった!」の声。
思ったよりあっさりと三角点に辿り着けたようだ。
Nさんの先導のおかげだろう。
薮漕ぎに疲れたメンバーは笹の上にどっと座り込む。
ひと息ついて乾杯。
それぞれの健闘を讃えあった。
女性二人も元気に登りきった。
特にHさんはNさんに付いて三角点巡りをしているらしく頭が下がる。
一番へたっていたのは一番若いGTOくんだったか。
しばらく歓談したり念願の三角点の写真を撮ったりして時を過ごす。
見上げれば青空に白い雲。
そこに針葉樹のシルエットが浮かぶ。
実に気分のいい登頂だ。
下山は目印を回収しながら登路をそのまま辿る。
沢靴のままなので笹で滑る事おびただしかった。
そのまま尻セードができるのではないかと思った程だ。
この山域では造林行者が雑木の伐採に入っているようだ。
作業をしている数人の人夫に山中で出会った。
みんな中国からの研修生のようだった。
暑い日にさぞかし大変な作業だろう。
チェーンソーのエンジン音が谷に響いていた。
by two2106
| 2017-07-11 00:03
| 登山
|
Comments(2)
Commented
by
梨丸
at 2017-07-11 08:24
x
なんとまぁ、この時期にこの山へアタックするなんて、なんちゅうハイパーな方々なんでしょうか、メチャ驚きました😲
岐阜100山を駆け巡っていた頃、この山へ残雪期を逸してアタックした結果、激笹藪に行く手を阻まれ、何とかかんとか三角点を見付けたものの顔中が笹にやられてヒリヒリし、二度と来るもんかと誓った思い出のある山です(-_-;)
私らは峠から尾根通しでしたが、流石OSKのハイパーな皆さんです。沢を使ってひと味も二味も違う鎌ヶ峰を堪能されましたね~😉
こんな素敵なレポを見てしまうと、この山にもう一度と思ってしまうからいけません(^_-)
岐阜100山を駆け巡っていた頃、この山へ残雪期を逸してアタックした結果、激笹藪に行く手を阻まれ、何とかかんとか三角点を見付けたものの顔中が笹にやられてヒリヒリし、二度と来るもんかと誓った思い出のある山です(-_-;)
私らは峠から尾根通しでしたが、流石OSKのハイパーな皆さんです。沢を使ってひと味も二味も違う鎌ヶ峰を堪能されましたね~😉
こんな素敵なレポを見てしまうと、この山にもう一度と思ってしまうからいけません(^_-)
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Commented
by
two2106 at 2017-07-13 22:15
>梨丸さん
平均年齢もなんのその、強い方が多いです。こちらは楽して付いていきました。
岐阜百山に少しでも近づけたらなあ、と思って今回の山行に参加しました。でもまだ40座以上残ってる…
沢から登ったといっても小川のような流れです。ほぼ滝もないと言っていい。距離も短いし。薮も距離的には短かったと思います。逆に野麦峠から薮を漕いで登頂、の方が信じられません!
平均年齢もなんのその、強い方が多いです。こちらは楽して付いていきました。
岐阜百山に少しでも近づけたらなあ、と思って今回の山行に参加しました。でもまだ40座以上残ってる…
沢から登ったといっても小川のような流れです。ほぼ滝もないと言っていい。距離も短いし。薮も距離的には短かったと思います。逆に野麦峠から薮を漕いで登頂、の方が信じられません!