2019年 09月 20日
ほろにがバットレス…その顛末 |
14日
大垣1:30=仙流荘6:30=
広河原8:30ー白根御池小屋11:20(テン泊)
15日
小屋3:00ーdガリー5:00ー4尾根基部8:20〜9:45ー
4ピッチ目取付き(引き返し)11:50ーbガリー下降点13:50ー
小屋16:30
16日
小屋6:30ー広河原8:10=仙流荘=大垣
以前からそばつるが熱望していた北岳バットレス。
経験者のクワ兄さんを得ていよいよ実行に。
それほどの思い入れがなかったにも拘らず
声をかけてもらったので僕もありがたく参加。
しかし、天候に恵まれながらも結果はほろ苦いものになった。
好天が予想される三連休。
特に土日は快晴のようだ。
当然のように多くの人が山に足を向ける。
バス乗場の仙流荘は5時前に到着したにも拘らず既に長蛇の列。
臨時便が次々に発車するがなかなか順番は回ってこない。
と、広河原へ向かう人だけ特別枠のバスが出される事に。
ラッキー!
広河原から吊り橋を渡ってを宿泊地の白根御池小屋に向かう。
バットレスをメインにするとアプローチに過ぎない登山道だが
なかなか雰囲気のいい樹林が続き目を楽しませてくれる。
これだけで帰ってもいいな。
上部は尾根の急登。
階段の段差が広くてなかなかきつい。
水平道に入ったところで20代のお嬢さん二人が休憩していた。
バットレスを登るのだそうだ。
アルパインは何度か経験があるがバットレスは初めてとの事。
見た目は可愛らしい感じだが頼もしい。
水平道、と言っても小さなアップダウンがあり
重い荷物を背負ってると意外ときつい。
それでも「白根御池小屋まであと20分です」
と書かれたパネルからきっかり15分で到着(笑)。
小屋からは北岳本峰が望める。
岩だらけ(@_@;)
小屋で昼食、とちょっと乾杯。
その後、バットレス沢まで下見に出掛ける。
往復2時間半。
帰ってきたら足の踏み場もない程テントが張られていてビックリ。
その中にスペースを見つけて翌日の事を考えつつ乾杯!
2時頃になると次々に出発していく人の気配。
こちらは食事をして3時に出発。
ヘッデンで昨日下見した取付きまで移動。
登山道から離れても明瞭な踏み跡ありで安心。
振り返れば雲海と朝焼け。
良いカメラならなあ。
bガリーに取り付く予定だったのに付いてみればそこはdガリー。
でもこちらの方が取り付きやすいらしいのでそれはそれで良しとしよう。
数パーティが登った後、そばつるのリードでスタート。
無線の打ち合わせなどができてないままの出発でちょっとドタバタ。
写真はセカンドのクワ兄さん。
因みにダブルロープでそれぞれにクワ兄さんと僕が結ばれている。
3ピッチ目はdガリー大滝とやらを登る。
上部が見た目より難しかった。
リードのそばつるは流石。
僕は寝不足の為か高度障害の為か
そもそも荷物が重すぎるせいか、
ともかく、今日はリードができる気がしない。
横断バンドを渡っていく。
ガラガラのバンド。
すぐ下のフェースを登っているパーティがあるので落石しないように。
回り込んでC沢のガレガレの端っこを登って4尾根の取付きに。
岩に赤ペンキで「4」と書かれていた。
4尾根の基部に到着。
数パーティが先行パーティを待っている状態だった。
僕らの順番は偶然にも昨日会ったお嬢さん達の次。
お嬢さん達は上手い登り方ではなかったけどガッツがあった。
中にはどうかなというパーティもある中でマナーも良かった。
基部からは背後に富士山。
きれいです。
八ヶ岳も遠くに見えた。
白根御池小屋のテント村がすぐ眼下。
いかにこの岩場が立っているかがわかる。
日差しの暑さに参りながら待つ事1時間半。
やっと僕らの番が回ってきました。
やや嫌気が差してきていたそばつるは取付きはA0。
とにかくさっさと登る事を優先。
僕もそれに習う。
2ピッチ目終了点から基部を見下ろす。
そこそこの高度感。
写っているのは他パーティのメンバー。
3ピッチ目がなかなか進まない。
かなり待ってそばつるスタート。
が、登りきったそばつるから「待機」のコール。
そのまま何時まで経ってもうんともすんとも…。
11時半が過ぎて、僕らから3番手目のフェースを登ってきたパーティが
このままだと明るいうちに城塞ハングを越えられないと下山を決断。
その後、僕らの次の愛知から来た4人パーティも引き返しを検討。
クワ兄さんが登りきったところで愛知パーティは下山を決定。
その事を3ピッチ目終了点で二人に報告すると
明るいうちに抜けられる確証がない、と言う事で下山する事になった。
写真は3ピッチ目終了点からの眺め。
下山も容易ではない。
錆びたハーケンに支点をとりながらの懸垂下降。
時には古い残置シュリンゲも使う。
度胸がないとできない。
沢での経験が生きる。
幸いな事に愛知のパーティが一緒に下降してくれる事になり
お互いのロープを出し合いながらだったので時間的ロスは少なくすんだ。
登る予定だったbガリーを下る。
なかなか高度感のある壁だった。
ここを登っていたらどうなっていたのだろう。
bガリーへ続く道も明瞭だった。
そこを下っていく。
かなりの急傾。
明るいうちにテントに戻り早速反省宴会。
と、そこへ見覚えのあるパーティが戻ってきた。
僕らの前の前、
例のお嬢さん達の前にいた男女パーティだ。
実力のありそうな二人だったがそれでも思ったより帰りが早い。
そばつるが聞きにいくと15時には抜けたそうだ。
5時半ごろになってお嬢さん達も降りてきた。
聞けば15時半には抜けたとの事。
そしてそして、僕達に代わってお嬢さん達の次になったパーティは
17時には抜けたという事だった。
それらの情報にそばつるは愕然。
残念だった。
でも、下山の決定は今の精一杯だったのだ。
この経験を次に活かすと考えて前を向いていこう。
by two2106
| 2019-09-20 00:27
| クライミング
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