2019年 10月 22日
千曲川、災害ボランティア |
2019年10月21日(月)曇り
ガラにもなく災害ボランティアに初めて参加してきた。
ボランティア参加を思い立った当初は
長野まで下道をひたすら走って行くつもりだった。
だがネットで、災害ボランティアの場合、高速料金が免除される事を知った。
これは助かる。
21日の町内の用事を済ませてからの出発にも余裕ができた。
高速を利用する際に必要な
ボランティア車輌証明書もネットからダウンして印刷できる。
それに必要事項を記入して出口インターで提出すればOK.
(帰路はボランティアセンターの承認印が必要)
ネットを通してボランティアに関するいろんな情報も入手できた。
こういう時、ネット社会とは便利なものだ。
高速に入る時、ETCを入れたままインターに入ったため、
職員の手を煩わせてしまった失敗があったが何とか現地に到着。
自家用車で参加するボランティアの集合地、南長野運動公園で前泊した。
ボランティアの受付は9時から12時。
しかし、8時頃から列ができ始めた。
南部災害ボランティアセンターでは
南部災害地域と北部災害地域の受付があり、
北部災害地域(豊野・長沼・古里地区)へはここからバス移動。
僕もバスへ乗り込んだ。
移動は意外と長く高速を使って2区間。
その間に、受付名簿の記入や名札シールの記入などをする。
信州中野ICを降りると目に入る風景が痛々しかった。
泥まみれの中古車販売店の車。
山積みにされた瓦礫の山。
壊れた家屋。
リンゴ畑の木々の実はホコリを被ったようになっていた。
一週間前、これらのもの全てが水の下になったのだ。
豊野の北部ボランティアセンターに到着して
車内で組まれたグループごとに一日の活動を分担された。
僕のグループは車内後部座席で偶然横並びになった五人。
それぞれが個人参加で僕のように初ボランティアの方も見えた。
逆に阪神大震災からボランティアに参加している方もみえ
その方にリーダーをお願いした。
我々が分担された活動は個人宅の後片付け。
分担される活動にも色々あるようで
朝、南部運動公園の駐車場で聞いた話では
排出された災害ゴミの収集や集積場の活動もあるようだ。
個人宅でも家財道具をひたすら運び出すだけだったり
泥をかき出すだけだったりと色々のようだ。
話を聞いたボランティアのプロのような人
(ボランティアのプロ、っていうのは変な言い回しかな)
は大概の場合スコップは使わない、と言っていたので
新品購入していたが持って行かなかった。
しかし、活動現場に行ってみると泥のかき出しが必要で
スコップを持ってこなかった事を後悔。
それでも、ご家庭にあった道具を使わせてもらって何とか作業はできた。
河川の近くに立っていた住居は一階がほぼ水に浸かり、
一階にあった家財道具はほぼ全滅。
ガレージにあった様々なものも水に浸かり
使えるもの使えないものの区別も定かでない。
庭や車庫の泥かきをした後、これらをひたすら外に出した。
他にも手をつけなければいけない事がありそうだったが
基本的に被災者の指示に従って作業を進めなければならない。
だが被災者も何をしてもらっていいかわからなくなる。
そんな時は経験豊富なリーダーが被災者に気を使いなが
あれこれとアドバイスしていた。
おしつけにならず、かつ的確なアドバイス。
なかなかできる事ではなく、良い勉強になった。
昼時、各自持ってきた食料を河川敷に座って食べた。
そこから見える風景はとてものどかに思えた。
しかし、一週間前、これらは濁流の下に埋まっていた。
対岸に見えるリンゴ畑もほぼ全体が埋まり
たわわに実らせた赤い果実も全て廃棄処分にされるそうだ。
ご主人はそれらの事を明るく話してくれた。
その明るさが我々ボランティアには救いになり
活動の励みにもなった。
活動時間には制限があり
時間がくれば否応なく終了となる。
それまでに自分達のできる事を尽くすが
被災者がやってほしい事はまだまだ山ほど残っている。
それらはこれから訪れるボランティアが少しずつ進めてくれる事だろう。
一日でできる事はわずかだし、一人でできる事などしれている。
しかし、それらが重なっていく事で確実な復旧へ繋がって行く。
そんな事を思いながら災害現場を後にした。
by two2106
| 2019-10-22 11:23
| その他
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